ニュートが“忍びの地図”に! 『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の意外なトリビア

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『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』がもっと楽しくなるかも!?  写真提供:AFLO

 現在、『金曜ロードSHOW!』において開催中の「4週連続ハリポタ&ファンタビ!祭り」。11月6日(金)の第3夜に放送されるのは、シリーズ第3作目となる『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004年)である。(文=Nana Numoto)

■作品は一気に大人向けに

 第1夜~第2夜の『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001年)、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002年)で監督を務めたクリス・コロンバスが降板し、アルフォンソ・キュアロンが新たな監督に起用される。前2作と比べ大人向けな演出が増え、作品を楽しめる層がより厚くなったことがうかがえる。今回はそんな『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』の中から、第4夜放送の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018年)の主人公ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)とも関連のある“秘密”を紹介したい。

■ニュート・スキャマンダーが登場!

 今夜の放送で注目してほしいのは、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)がホグワーツをこっそり抜け出しホグズミード村へ行くために使うアイテム「忍びの地図」だ。元々はロン(ルパート・グリント)の双子の兄であるフレッド(ジェームズ・フェルプス)とジョージ(オリヴァー・フェルプス)が、ホグワーツの管理人、フィルチ(デヴィッド・ブラッドリー)から盗み出したものである。双子からハリーに手渡された「忍びの地図」は、ホグワーツのどこに誰がいるのかが人目でわかる地図なのだ。

 実はこの地図、ハリーの父、ジェームズ・ポッター(エイドリアン・ローリンズ)を含む、リーマス・ルーピン(デヴィッド・シューリス)、ピーター・ペティグリュー(ティモシー・スポール)、シリウス・ブラック(ゲイリー・オールドマン)の親友4人組がホグワーツ在学中に製作したもの。それが巡り巡ってハリーのもとに届いたのであった。

 そんな「忍びの地図」には『ファンタスティック・ビースト』シリーズで主人公を務めるニュートの足跡も記されている。ニュートは1897年生まれであるため、ハリーの在学中にホグワーツに現れたのなら97歳ということになる。作中では画面の右下辺りにニュートの名前が確認できるだけで姿が映ることはないが、97歳のニュートもぜひ見てみたいものである。

■ハーマイオニーの強烈な一撃の真相

 本作では、ハーマイオニー(エマ・ワトソン)がマルフォイ(トム・フェルトン)に強烈なパンチをくらわせるシーンがある。実はこのシーンは、台本では平手打ちだった。それも現場の演出では、“平手打ちに見える”ように芝居をするというもので実際に叩く想定ではなかったという。しかし実際にこのシーンを撮影した際、エマは本番で強烈なパンチを繰り出す。これにはマルフォイ役のトムもびっくり。実はエマにとってトムは初恋の相手。さらに2019年にはトムのInstagramに2人がギターの練習をしている写真がポストされており、プライベートでもいまだに仲が良いことで知られている。それだけにこのシーンの裏話は衝撃的だった。

■あのミュージシャンがカメオ出演

 見逃してしまいそうな些細なシーンだが、映画冒頭にパブ「漏れ鍋」で“本を読む魔法使い”が映るシーンがある。実はその魔法使いこそが、ザ・ストーン・ローゼズのボーカルのイアン・ブラウンである。イアンはキュアロン監督の友人であることから、今回のカメオ出演に至ったという。音楽好きにはたまらないシーンとなった。

■ホーキング博士と『ファンタビ』の繋がり

 さらに、このイアンの出演シーンで彼が手にしている本は『ホーキング、宇宙を語る(A BRIEF HISTORY OF TIME)』。言わずと知れた物理学者・スティーヴン・ホーキング博士の本である。実はニュート・スキャマンダー役のエディ・レッドメインは過去に映画『博士と彼女のセオリー』(2014年)でホーキング博士役を演じるという、とても不思議な縁がある。偶然の重なり合いではあるが、こうした不思議な力で『ハリー・ポッター』シリーズはさらに深みを増しているのだろう。

 いよいよ「4週連続ハリポタ&ファンタビ!祭り」も3週目となり、『ハリー・ポッター』シリーズが放送される最後の夜となる。前回より少し大人になったハリー、ロン、ハーマイオニーの冒険劇をぜひ最後まで見届けてほしい。第4夜の『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』へとバトンは繋がれ、更なるウィザーディングワールドへといざなってくれることだろう。

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