“めるる”生見愛瑠『恋です!』演技が高評価 女優キャリア浅くも視聴者の心を響かせるワケ

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生見愛瑠(めるる)インタビュー
生見愛瑠  クランクイン! 写真:松林満美

 バラエティー番組での明るい笑顔と快活な声が印象的な“めるる”こと生見愛瑠が、現在『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系/毎週水曜22時)(以下『恋です!』)で芝居に挑戦し注目を集めている。生見は本作で、ヒロインの赤座ユキコ(杉咲花)と恋のライバル関係になる少女・橙野ハチ子を好演。バラエティーのイメージを翻した熱演に、ネット上では称賛の声が上がっている。生見はハチ子という大きく印象を変える役柄への挑戦でしっかりとインパクトを残したことで、今後、女優としてのキャリアが切り拓かれる可能性もあるだろう。

■バラエティーの姿と真逆の役柄に挑戦

 そもそも“生見愛瑠”という字面から“めるる”の存在を想起する人はどれだけいるだろうか。それほどに“めるる”という愛称で親しまれている印象が強く、同時に視聴者にとってはバラエティー番組での活躍の方がピンとくる場合も多いだろう。

 明るい笑顔で、若者ならではの視点からトークを盛り上げる生見は、持ち前の素直さが愛されてきたゆえんだ。笑顔以外の表情を見る方が少ないのではないかというほど、いつもニコニコと口角を上げており、まさにお茶の間の元気印と言ったところ。しかし本作では一転して別の顔を見せる。

 『恋です!』は、盲学校に通うユキコとヤンキーの黒川森生(杉野遥亮)との恋を描いたラブストーリーだ。弱視であるがゆえに“当たり前”が異なるユキコと、そんなユキコに心を寄せ、わかり合いたいと願う森生のピュアで真っすぐな姿が心を打つ。

 その二人の恋に割って入り、ユキコを傷つけるような言葉をかけ、無理やり白杖を奪うなど卑劣な行為で仲を裂こうとするのが生見の演じるハチ子である。徹底した悪役ぶりで憎まれ役を一身に背負う一方、同時にハチ子のいじめられていた過去や森生を心の支えにするまでの経緯なども表現しなければならない難しい役だ。これまで生見がバラエティーで見せてきた太陽のように明るい笑顔からは想像もつかない姿である。

■女優経験浅くも視聴者の心に響く演技

 加えて、今年2月から3月に放送された深夜ドラマ『おしゃれの答えがわからない』(日本テレビ系)で女優デビューを果たし、『恋です!』が2作目のドラマ出演とまだまだ女優としてのキャリアは浅い。突然、自身の持つタレントとしてのイメージと大きく乖離(かいり)した役柄でゴールデン・プライム帯ドラマに出演するというのは思い切った挑戦だっただろう。

 しかし生見はここでしっかりヒール役に徹する真っすぐな芝居でインパクトを残す。第4話では、学生時代にイジメを受けていたところを森生に救われ、心のよりどころと慕うようになった経緯も描かれた。生見は感情を抑えた芝居で、一つひとつのセリフを絞り出すように森生への気持ちを語る。こうした言葉の端々からは、譲れない恋心への必死さが痛いほどに伝わってきた。

 加えて、ユキコに対して向ける意地悪そうな表情は、これまでの生見が全く持ち合わせていないものであることから、多くの人の記憶に残るシーンとなったのではないだろうか。こうした表情を躊躇(ちゅうちょ)することなく引き出せたのもまた、生見が芝居に対してもバラエティーやモデル業と同様に真摯(しんし)に向き合ってきた結果だろう。素直で真っすぐさが光るバラエティーでの姿と同じように、芝居にも真っすぐ、体当たりでぶつかったその“純度”が作品と呼応し合い、多くの視聴者の心に響いたのだ。

 生見にとっては始まったばかりの女優業だが、幸先は好調と言っていいだろう。さらにバラエティーでの知名度や、モデルとして得た同世代からの支持を加味すると、これから大きく花開く可能性も。作中ではようやく和解したユキコとの友情にも関心が集まっており、これからさらに生見の持ち前の人柄の良さを感じさせるシーンが増えるのではと期待が高まる。引き続き『恋です!』での生見の活躍に注目したい。(文:Nana Numoto)

 ドラマ『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』は日本テレビ系にて毎週水曜22時放送。

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