デビュー15周年の倉科カナ「どんなキツイことでもやれる」 女優生活を支えた“朝ドラ”挑戦

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倉科カナ、『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』インタビュー
倉科カナ、『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』インタビュー  クランクイン!

 2009年にNHK連続テレビ小説『ウェルかめ』のヒロイン・浜本波美役に抜てきされて注目を集めて以降、『名前をなくした女神』『それでも、生きてゆく』(ともにフジテレビ系)など話題作に数多く出演する倉科カナ。7月2日から公開される『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』では、初めて長編アニメ映画で声優として参加した。今年、デビュー15周年を迎えた倉科だが、自身のキャリアについては地道に積み重ねてきた意識が強く、「ずっとほふく前進でした」と振り返る。女優としてのターニングポイントや演じることへの思い、さらに自身もファンである『七つの大罪』の魅力を聞いた。

 本作は、いまだ人と人ならざる者の世界が分かたれていなかった古の時代を舞台に、七人の大罪人により結成された王国史上最凶最悪の騎士団〈七つの大罪〉が世界の危機に立ち向かっていく姿を描く、ヒロイックファンタジー。今回の劇場版では、完結を迎えたはずの彼らの物語が、壮大なスケールで再び幕を開ける。倉科は、本作でヒロイン・エリザベスの母であり女神族を統べる“最高神”を演じる。

■ 「目の覚める思い」 声優のすごさを思い知る

 もともと「マンガもアニメも見ていた1ファンだった」という倉科。今回の声優のオファーを受けて「本当に夢のようでした」と笑顔を見せる。本作の魅力を尋ねれば「多種族間で一致団結しているこの感じも好きですし、一人一人のキャラクターも豊か。みんなが罪や過去を背負って、それと向き合って戦っていく姿に魅了されます」と言葉が途切れない。「自宅ではアニメを常に流し見しています。アニメは現実世界からトリップできる私の心の安定剤なんです」と話すほどのアニメ好きでもある。

 本作では、ベールに包まれた最高神という役どころを「人間味が出ないよう無機質さを心がけました。『私の創造物たち』に話しかけているという感覚を大事にし、できるだけ感情を排除して偉大さを表したつもりです」と作り込んで演じた。それでも、「声だけの演技はやっぱり難しかったです」と苦笑い。

 「声だけで表現するのは、やっぱりすごいことだと思いました。普段は全身で表現できるので、声だけというのは目の覚める思いでした。同じエンターテインメントの仕事をしていてもこんなに違うのか。やっぱり声優さんってすごいなって改めて感じました」。

■ 「どんなキツイことでもやれる」 苦しかった“朝ドラ”挑戦が自信に

 今回、声優に挑戦したことでさらに演技の幅を広げたという倉科。デビューからの15年の中でも、ターニングポイントとなったのは5度目の挑戦でヒロイン役を勝ち取った朝ドラ『ウェルかめ』だ。「デビュー当時から、マネージャーさんと年齢ごとに目標を立てて活動していたのですが、その中に朝ドラも入っていました。出演できるまで何度も挑戦して…」とその思いは深い。そうしてつかんだ朝ドラ出演で、「たくさんの方に名前を覚えていただけました。街中で役名で呼ばれることも多かった。私の転機は朝ドラだったと思います」。

 一方で、朝ドラ出演は「私の過渡期と重なっていたので、苦しい撮影でもありました」と当時の倉科にとって高いハードルでもあった。

 「まだお芝居をそれほど経験していない時期だったので、セリフを覚えるのも大変でしたし、キャラクターを10ヵ月間抱えているというのもすごく大変でした。未熟ゆえに葛藤もありましたし、(共演者の)皆さんとのコミュニケーションの取り方や距離感も分からなかったんです」。

 しかし、そうした経験は大きな成長につながった。「あの未熟だった私が10ヵ月間、やり遂げたんだから、どんなキツイことでもやれるという自信になりました」。

 さらに、その後に出演したドラマ『名前をなくした女神』での進藤真央役も倉科にとって大きな意味を持つ作品となった。同役は、23歳のヤンママという設定で、娘を芸能界デビューさせようと奔(ほん)走したり、ローン返済のためにキャバクラでアルバイトを始めたりと、朝ドラで演じた波美とはかけ離れた役柄だ。

 「朝ドラを終えたあと、『名前をなくした女神』のプロデューサーさんが、『今まで見たことがないカナちゃんを見たい』と、くださったお仕事でした。私のイメージやそれまでやってきたキャラクターをそのまま投影するのではなく、新しく私に何かを見い出して、挑戦してほしいと言ってくださった。それは信用でもあると感じたので、私にとって一番うれしかった作品です」。

■ “主役でなくてもいい”は「逃げなんじゃないか」

 今後について尋ねると、そこでも倉科は「挑戦」という言葉を口にする。

 「私は、自己主張がそこまで強いわけでなく、作品についても『必ずしも主演でなければ』と思うタイプではないんです。面白い作品ならば、1シーンだけの出演でも喜んでお受けします。ですが、最近は、そればかりを求めるのは逃げなんじゃないかと思うようになりました。やはり、自分がどうなりたいかをしっかりと見つめ、真ん中も張っていけるようにならないといけない。主演にも挑戦していきたいと思うようになりました」。

 さらには、「舞台がすごく好きなので、舞台で目に見える結果を残していくのも大切だと思っています」とも。「目の前でお互い感情が動き合うというのは舞台ならではで楽しく、充実感があります」と目を輝かせた。

 臆することなく、どんな役にもぶつかっていき、新たな顔を見せ続けている倉科。これからも、見たことのない顔を見せてくれることだろう。(取材・文:嶋田真己 写真:高野広美)

 『劇場版 七つの大罪 光に呪われし者たち』は、7月2日より全国公開。

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