永野芽郁、女優10年以上のキャリアも「最近臆病になりました」

映画
映画『地獄の花園』永野芽郁 202104
永野芽郁  クランクイン! 写真:ヨシダヤスシ

 小学3年生のときにスカウトされての芸能界入り。2018年には連続テレビ小説『半分、青い。』(NHK)のヒロインを務め上げるなど、将来に大きな期待のかかる女優・永野芽郁。これまでもドラマ『3年A組 ‐今から皆さんは、人質です‐』『親バカ青春白書』(共に日本テレビ系)、映画『俺物語!!』『ひるなかの流星』など、多くの作品への出演を果たしてきた。最新作『地獄の花園』では、ヤンキーOLたちの抗争に巻き込まれる主人公・直子を演じる永野。順風満帆に映る彼女が、2009年の女優デビューから10年以上が過ぎた今、「最近、臆病になった」と語った。

◆ヤンキーOLたちの物語へのオファーに「即決でした」

 出演者たちのビジュアルのインパクトの強さもあって、公開前から注目を集める本作。永野にとって、OL役はこれが初となる。映画公式サイトなどでは、OLライフを夢見る“普通のOL”と紹介されている直子だが、そこはOLたちが拳でテッペンを狙って熾烈(しれつ)な争いを繰り広げるヤンキーOLの世界。作品自体が、そもそも全く「普通」ではない。

 しかし、このヤンキーOLたちの物語へのオファーに「即決でした」と、永野は満面の笑みで振り返る。「脚本をいただきましたが、開く前に『やりたい!』と。だってバカリズムさんの脚本に、関(和亮)監督ですよ。絶対面白いじゃないですか。だから速攻、『やりたい!』って言いました。マネージャーさんには、『やりたいのは分かったけれど、ともかく一度脚本を読んでみてもらえる?』と言われちゃいましたけど」とあまりの前のめりぶりに、一旦落ち着かされたと苦笑い。

 とはいえ“初のOL役”には戸惑いもあり、さらに「自分のイメージするところのOLさん像でやらせていただきましたが、疑似体験をしてみて、すごく大変だと思いました。頭を使う仕事だろうと思っていたんですけど、結構体力も消耗する仕事なんだなと。そもそも1日中ヒールですし。私には無理だと思いました」と白旗を上げる。

◆けんかシーンではワイヤーアクションに挑戦

 そう言いつつ、本編ではきっちり“普通のOL”直子になりきった永野。だが中盤以降は、永野もけんかアクションに参戦することになる。しかもワイヤーを使っての、集団を敵に回したアクションに挑戦。撮影は「楽しかった」と饒舌(じょうぜつ)に。

 「普段当たらない場所にワイヤーが当たるので、痛かったりもするんですけど、完成した映像を見ると、ワイヤーを使ったからこそのカッコイイ映像になっていますし、撮影中から、とにかく強くなった気分になれました」と目を輝かせる。

 「スタッフさんから『3歩行ったら上がるね』と言われたすぐあとに、本当に上がるわけじゃないですか。『私、空中走ってる!』って(笑)。ワイヤーは後ろについていて、自分の視界には入らないので、本当に飛んでる感じなんです。殴る場面も、力はそんなに入れず、形がきれいになることを第一に殴っても、周囲の人たちがパーン!って一気にやられて飛んじゃうんです。今なら、街中で襲われても、倒せるかも!と思っちゃいました(笑)」といたずらっぽく笑った。

◆自身が思う“本当に”強い女性とは

 リアルにけんかが強くなれた気分になれた永野だが、“本当に”強い女性とは「何事にもまっすぐで、柔らかくいられる人」と話す。「人ってどうしても気が立つことがあるし、思うようにいかなくて落ち込むことも絶対あるはずなのに、それを自分のなかで消化して、常に柔らかくいられる人というのは、すごく強いし、すてきだなと思います。理想の女性像ですね」。

 そして「いつかそういう女性になれるように、いろんなことを経験していきたい」と前を向く。「今までとは全く違う役どころだった」という本作も、新たな経験となった。さらに「アクションあり、コメディーありの、こうしたぶっ飛んだ世界を経験したからこそ、“人を楽しませる”ことの楽しさを再確認しました。私はこの先もそれができる女優さんになりたいし、そう居続けられたらと」と目標を語り、「『地獄の花園』から、またひとつエネルギーとして大きなものをもらえました」とほほ笑んだ。

◆女優10年以上のキャリアも「最近臆病になりました」

 思いを新たにした永野だが、そのキャリアは21歳にして10年以上を誇る。本作のオファーが来た際、脚本を読む前に「やりたい!」と即決したことからも伝わるが、自分の性格を「石橋を叩く前に渡るタイプ。何事も『イケるでしょ!』みたいな感じで」と笑い飛ばす。しかし同時に、こと女優業に関しては、「ここ最近、臆病になった」と漏らした。

 「怖いなと思うことも増えたし、『果たして自分でいいのだろうか』と弱気になることも増えました。年齢を重ねる分だけ、何かしら経験もしていて、そのことで少しずつ余裕が出てきた部分もあれば、逆に不安になることも増えるものなんだと実感しています」と、葛藤を素直に明かす永野。

 だがその不安は、着実に、変化、進化している証に違いなく、不安と比例して、きっと「強さ」にもつながっていくはずだ。さらに永野には「仕事をすればするほど、自分より先を生きている先輩たちに会えるので、その方たちの姿を見て勇気をもらいますし、自分はこうなれるだろうかと発破もかけられます」と言える先輩たちがいる。

 「とにかく昔より、いろんなことを考えるようになりました」と口にしつつ、最後は力強くこう気持ちを示した。「ただ、お芝居が好きという気持ちは変わりません。昔からずっとあるし、その気持ちを持ちつづけていれば、きっと強くなれるんじゃないかと思います」。きっとこれからも永野は、自分らしい、まっすぐで柔らかな強さを身に付けていってくれるだろう。(取材・文:望月ふみ 写真:ヨシダヤスシ)

 映画『地獄の花園』は5月21日より公開。

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