大地真央、失敗ばかりだった新人時代 宝塚で学んだすべてが「自分の誇り」

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『最高のオバハン 中島ハルコ』(東海テレビ)大地真央インタビュー 20210325実施
大地真央  クランクイン! 写真:高野広美

 ゴージャスな美しさと幅広い演技力で、第一線を走り続けている女優の大地真央。4月10日にスタートするドラマ『最高のオバハン 中島ハルコ』(東海テレビ・フジテレビ系/毎週土曜23時40分)では、人々の悩みをバッサバサと切り倒す“アラ還マダム”を生き生きと演じている。ドラマ、舞台、CMにとパワフルに活躍しているが、その原動力を尋ねてみると「とにかくこのお仕事が好きですね」と輝くような笑顔を見せた大地。「失敗ばかりしていた」という宝塚の新人時代や、女優業に抱く喜びを明かした。

■パワフルなオバハン役!「体力もいるけれど、とてもやりがいがあります」

 作家・林真理子の『最高のオバハン 中島ハルコの恋愛相談室』『最高のオバハン 中島ハルコはまだ懲りてない!』(ともに文春文庫刊)をドラマ化した本作。毒舌スーパーレディーの中島ハルコ(大地)が、世の中の悩みや不正をなぎ倒す姿を描く。もともと「大地真央がハルコ役をやればいいのに」という声を聞いており、原作も読んでいたという大地。「すごく面白い!」と原作に惚(ほ)れ込み、「こんなにパワフルでステキなオバハン役だったら、ぜひ挑戦してみたいと思いました」と喜んで参戦したという。

 ハルコに感じた魅力について、「ズバズバとものを言って、バサバサと人々の悩みを切っていく。忖度(そんたく)をせず、正義感があって、毒舌だけど『ハルコさんに悩みを聞いてほしい!』と周囲に人が集まってくる。そんな彼女が近くにいたら楽しいだろうし、話を聞いてもらったら、きっと元気になれるはず」とにっこり。「私自身も出会ってみたいと思うような人です」と声を弾ませる。

 世の中に怒り、たんかを切るハルコがなんともかっこいい。演じる上では、「ハルコさんがとにかくタフなので、体力もいる役です」と苦笑いを浮かべる大地。「七変化どころか、十変化くらいする」というハルコの変身ぶりも見どころで、「ハイブランドなファッションに身を包むハルコさんが、2億5千万円超えのCHAUMET(ショーメ)のネックレスをつけるシーンもあります。路上ライブをしたり、レーシングカーに乗ったりもしましたね。とにかく何をやるか分からないハルコさんですから(笑)、彼女を通していろいろな経験をさせていただきました。セリフも多く大変でしたが、とてもやりがいのある役どころでした」とハルコへの愛情と充実感をにじませる。
 
■胸に刻む、父からの金言

 ハルコとひょんなことから知り合う、庶民のダメンズ女子・いずみ役を松本まりかが演じている。大地は「松本さんはとてもかわいらしい方で、現場のムードメーカーにもなってくれました。恋バナもしましたよ」と楽しそうに述懐。

 恋に悩むいずみを叱咤(しった)する場面をはじめ、ハルコが放つセリフは名言の宝庫だ。大地は「くよくよ悩むのは時間の無駄。すなわち本来稼げるはずのお金の無駄」とのセリフが印象に残っているそう。「ものすごくハルコさんらしいセリフだと思いました。私は“悩むのが時間の無駄”とまでは思わないですが、悩んだり、行き詰まったときは、自問自答して解決するようにしています。シャワーを浴びながら、ネガティブなことは心の中で、ポジティブな言葉を声に出して言ってみたり…。そうしているうちに“変な私…”と笑って、結果、前を向くことができているように思います」と自身のお悩み解決法を語る。

 大地にとって、忘れられない金言はあるだろうか? すると「父はよく、“人生の波に逆らうな”と言っていました。“自分が誠実に生きていれば、どんな波が来たとしても、それに乗っていけばいいんだ”ということだと解釈しています。人生は、いいときも悪いときもあるもの。悪いときには、あがくのではなく、“今はそういうときなんだ”と受け入れることも大事なのかなと思っています」としみじみと話す。

■宝塚で学んだすべてが「自分の誇り」

 1971年に宝塚音楽学校に入学した大地。1973年に59期生として宝塚歌劇団に入団し、その後月組男役トップスターとして華々しく活躍。退団後は、ドラマや舞台で唯一無二の存在感を発揮している。大地は「宝塚で学んだことのすべてが、自分の誇りになっています」と心を込める。

 「トップになるまでは、しょっちゅう失敗していました」と意外な告白も。「出遅れたり、靴を飛ばしてしまったり、ファスナーが開けっ放しだったり。初舞台では、ひとりだけカツラを被っていない姿で舞台写真を撮られてしまって」と笑いながら、「トップになってからは自覚が生まれたのか、失敗しなくなりました」とキッパリ。「上級生の方も、下級生も同期生もすごく盛り上げてくれて、感謝することばかり。本当に貴重な経験をさせていただきました」と温かさに包まれて、宝塚時代を過ごした。

 1985年のサヨナラ公演終了後の記者会見では、「記者の方から“退団後は何をやりたいですか?”と聞かれた」という。大地は「公演が終わったばかりでフラフラでボーっとしていたんですが、そのときにパッと出てきた答えが『風と共に去りぬ』のスカーレットと、『マイ・フェア・レディ』のイライザ。のちにこの2つの役を演じられたことは、私の転機の一つと言えるかもしれません」と見事に夢をかなえ続けている。

 今秋には舞台『夫婦漫才』の公演も控えるなど、エネルギッシュに走り続けている。そのバイタリティーの源は、「とにかくこのお仕事が好きですね」という女優業へのまっすぐな思い。大地は「肉体も精神も整えることが必要ですし、身を削っているなと思うこともあります。カンパニーの中心にいるときには、周囲のテンションを落とさないように、平常心でいることも大切。大変なことはたくさんありますが、“感動した”という声をいただいたり、お客様の拍手や笑顔を見られることが何よりもうれしい。“みんなで造っていく”という過程も大好きです」と目を輝かせる。このあふれる情熱こそ、大地真央の美しさの秘密だと実感した。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)

 オトナの土ドラ『最高のオバハン 中島ハルコ』は、東海テレビ・フジテレビ系にて4月10日より毎週土曜23時40分放送(全8話)。

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