快進撃の清原果耶 「視野を広く柔軟に」を課題にさらに前進

映画
20210319清原果耶
清原果耶  クランクイン! 写真:松林満美

 2021年、最も注目度の高い女優と言っても過言ではない清原果耶。5月スタートのNHK連続テレビ小説『おかえりモネ』でのヒロインをはじめ、出演映画も続々と公開。中でも『まともじゃないのは君も一緒』で演じたヒロイン・香住は、これまで見たことがないような弾けた清原が堪能できる。充実一途の印象を受ける清原だが「変わらなければ…」としっかり課題に向き合っている姿も垣間見える。

■ここまで暴言を吐くような役をやったことがなかった

 映画『まともじゃないのは君も一緒』で清原が演じた香住は、見た目は良いが数学一筋でコミュニケーション能力がゼロの予備校教師・大野(成田凌)に、上から目線で恋愛上級者を気取る予備校生。

 台本を読んだ清原は香住について「結構毒っ気が強く自分勝手さが目立つ女の子」という印象を抱くとともに「ここまで毒舌で何でも言っちゃう役をやったことがなかったので、どうしたらいいのだろう…という不安がありました」と胸の内を明かす。同時に「しっかりやり切れたら、きっと楽しいのだろうな」という期待も大きかったという。

 劇中、香住が多くのシーンで対峙(たいじ)することになった大野を演じる成田。どちらもかなり個性的な役だが、基本的には、清原、成田共に、互いが持ち寄ったキャラクター像を現場でぶつけ合いながら関係性を調整していった。その意味で、成田の吸収力は大きな助けになったようで「大声を出すシーンなどは、どこまでやって大丈夫なのか…とひやひやしていたのですが、すごくバランスを取っていただけました」と感謝を述べる。 

■ここまでやってもいいんだ

 「やり切れたら楽しいのだろうな」という清原の言葉。実際、これまで経験したことないようなテンションでの芝居を「自分の中では最大限やり尽くしたつもりです」と言う一方で「見てくださる方が香住をどう受け取っていただけるのかが一番大事なので、まだ不安はあります」と苦笑い。

 それでも「作品の色合いや監督によって違うと思いますが、『ここまでやってもいいんだな』というラインが一つできた気がします。その意味で、すごく良い経験ができた撮影でした」と、本作は実りが多い現場だったようだ。

 また、人を好きになることにもしっかりと理由を求める香住という女性については「『そこまでする?』という部分はありましたが、ちゃんと相手のことを調べるところは好感が持てました。ちょっと斜め上を走っているような疾走感が彼女の魅力なのかなと思っていたので、その部分は大事にしました」と役作りのポイントをあげる。

■頑固な自分からの脱却「視野を広く」

 劇中大野は、「普通に結婚がしたい」と思い、自ら「変わりたい」と香住から恋愛指南を受ける。飛ぶ鳥を落とす勢いで快進撃を続けている清原に「変わりたい、変わらなきゃ」という思いはあるのだろうか――。


 「ここ数年考えているのは…」と話し出すと「私はすごく頑固なので『これだ!』という直感に目覚めると、そこに進みたくなってしまうんです。でも自分の考えだけではダメだなと。もっとちゃんと人の話を聞いて、視野を広く柔軟性を持った方がいいなと思っているんです」と課題をあげる。

 そこには「作品のために」という思いが強くなっていったからだという。「やっぱりいい作品を作ることが一番大切。そこに向かっていくために、しっかり相手の話を聞くことは大事だという思いはどんどん強くなっています」。

■鳥居歌集『キリンの子』は心に沁みた

 連続テレビ小説『おかえりモネ』の撮影も始まり、さらなる飛躍が期待される2021年。高いパフォーマンスを維持するために「とにかく健康でいること」と強く意識していることをあげた清原。

 さらに、撮影が続きアウトプットする日々が続く中、しっかりインプットする作業も忘れない。「詩集や本はよく読みます」と語ると「以前は、一度読み出したら最後まで読み切らないと気が済まなかったのですが、今は少しずつ読めるようになったので、効率よくインプットできるようになっています」と笑う。

 最近は歌人・鳥居の歌集『キリンの子』が心に沁(し)みたという。「内容を説明するのは難しいのですが、痛く深い感じの本なんです」。感受性を豊かに突き進む清原は、今後どんな表現でわれわれを楽しませてくれるのだろうか――。まずは本作で新たな清原の一面を堪能したい。(取材・文:磯部正和 写真:松林満美)

 映画『まともじゃないのは君も一緒』は全国公開中。

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