伊原六花「“お芝居したい欲”をぶつけています」 コメディエンヌぶり開花

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夜中ドラマ『どんぶり委員長』(BSテレ東)で主演を務める伊原六花
真夜中ドラマ『どんぶり委員長』(BSテレ東)で主演を務める伊原六花

 真夜中ドラマ『どんぶり委員長』(BSテレ東/毎週土曜24時)で、一心不乱にどんぶり飯をかっ込む表情や、高飛車発言を連発しつつも、ちょっとすっとぼけているなど、コメディセンスが要求される役を堂々と演じている女優・伊原六花。バブリーダンスで注目を集め芸能界入りして以来、明るく躍動感溢れるパブリックイメージに近い役を演じることが多かったが、本作ではそのイメージを生かしつつ、変化も感じる。デビューから2年半経った伊原の“いま”に迫る。

 学生時代・ダンスの強豪校である大阪府立登美丘高校ダンス部に所属し、キャプテンを務め全国大会で好成績を収めるなど、非常に爽やかで闊達(かったつ)な印象が強い伊原。女優を目指して芸能界入り後も、デビュー作が、チアダンスで全米制覇を目指す女子高生たちを描いたドラマ『チア☆ダン』(TBS系)の部員だったことも、彼女のイメージを後押ししているのかもしれない。

■弾けた芝居で“コメディエンヌ”ぶりが開花

 そんな伊原だが、本作では裕福な家庭のお嬢様で、真面目で頑張り屋のクラス委員長という役を演じる。この字面だけだと、これまでの伊原のイメージに近いように思われるが、放送がスタートすると、少し上から目線での言動や“はしたない”と思いながらも、どんぶり飯の魅力に惹(ひ)かれて“プチ顔芸”をチラつかせるなど、思い切りの良い弾けた芝居が垣間見える。

 伊原自身も「クセがすごいんです」と委員長のキャラについての印象を述べると「でも、こういう役ってチャレンジしたことがなかったので、演じていて面白いんです。真面目なのに『なにそれ!』って突っ込みたくなるような言動も多く、憎めないキャラなんですよ」と笑顔を見せる。

 伊原にとっても新たなチャレンジ。「台本がすごく面白くて、私もどこまでやったらいいのか分からない部分はあるのですが、自分でも『こうやったら面白くなるんじゃないかな』と考えつつ『全力でやるので、やり過ぎたら止めてください』と話しています」と積極的に役に臨んでいるという。

 そこには現場の温かさも大きく影響しているようだ。「スタッフの方々がとても優しく、なにをしても笑ってくださる。だから自分でもやり過ぎかなと思っても、恥ずかしがらずにチャレンジできるんです」。

■自粛期間中に湧き出た“お芝居したい欲”

 もう一つ、伊原にとっては大きなことがあった。今年4月から予定されていたミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー Season3』の公演中止だ。もともとミュージカルの舞台に立つことが大きな目標だった伊原にとって、大切な作品だったが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため公演が行えなくなった。

 必然的に映像作品も間が空いてしまい、本作はNHK連続テレビ小説『なつぞら』以来、約1年ぶりとなる。

 「朝ドラで気づけたことがたくさんありました。それを実践できる場を『どんぶり委員長』でいただけたことは、すごく大きかったです。これまでももちろん一生懸命やってきましたが、自粛期間を経て、この作品は、本当に私にとっては大きく、どうやって作品に貢献して恩返しできるかを含めて“お芝居したい欲”をぶつけています」。

 気持ち的にも変化があった。「ただの高校生だった私が、いきなりこのお仕事をさせていただいたので…」とつぶやくと「衣装さんもメイクさんもスタイリストさんも、すべての方に『私なんかのために…』と恐縮して、遠慮していました」とこれまでの自身の姿勢を振り返る。

 しかし、本格的に芸能活動を始めて2年半。いろいろな現場を経験し、人への感謝は大切だが、ただ遠慮して恐縮することが、必ずしも作品のためになるかどうかは分からないことに気づいた。「自分が主演でも、支える側でも、みんなで良いものを作るために、人との距離を縮めることも大切だなと感じました」と意識が変わった。

 こうした思いが、現場で積極的に立ち振る舞うことの後押しをした。「みんなで楽しく作品を作り上げる」という気持ちで臨んでいる本作。伊原にとって大きな転機となる作品になるのでは…という期待を抱かせる。(取材・文:磯部正和 写真:ヨシダヤスシ)

 真夜中ドラマ『どんぶり委員長』はBSテレ東にて毎週土曜24時放送 ※テレビ大阪は毎週土曜24時56分放送。

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