中川大志、「覚悟が必要だった」ソニック役も『おはスタ』恩師・山寺宏一との共演に喜び

映画
『ソニック・ザ・ムービー』中川大志インタビュー
中川大志、『ソニック・ザ・ムービー』インタビュー  クランクイン!

 日本発の人気ゲームキャラクターをハリウッドで完全実写映画化した『ソニック・ザ・ムービー』で、日本語吹き替え版のソニック役に抜てきされた俳優の中川大志。パワフルで軽やかなソニックを見事に表現しており、共演した声優の山寺宏一も「たいしたもんだ」と驚きのコメントを寄せている。中川は「小さな頃から好きだったソニックを演じられるなんて想像もできなかった。最初はそれを背負う勇気が出なかった」と一度はオファーを断ったと告白。ソニックを演じるにはどんな苦労があったのか。

◆大好きだからこそ戸惑ったオファー

 全世界シリーズ累計約9.2億本を記録している人気ゲームのキャラクターで、青いハリネズミの“ソニック”を映画化した本作。地球にやってきたソニックが、地球征服をたくらむ天才科学者ドクター・ロボトニックの野望を阻止するため、偶然出会った保安官のトムと奮闘する姿を描く。

 中川は「ソニックのゲームをやって育ちました。小さな頃からソニックが大好き。ハリウッドで実写映画化されるのも知っていましたし、観るのを楽しみにしていました」とファンとして映画公開を心待ちにしていたそう。それだけに自身に舞い込んだソニック役のオファーに「うれしかったですが、すごく驚いてしまって。ソニックと僕が交わることがあるなんて、一瞬たりとも想像したことがなかったですから」と戸惑いも大きかったという。

 オファーを受けるには「覚悟が必要だった」と明かす。「声優ではない僕が、声の仕事をすることには大きな責任を感じますし、さらに今回は日本を代表するソニックというキャラクター。やってはいけないのかな…という思いもあって。一度はお断りさせていただいたんです」。断った日は「一晩、考え込んでしまった」そうで、「僕のところまでオファーがたどり着いたという事実は、何度考えてみても奇跡的なことだと思って。断ってしまったら後悔するのではないかとも思いました」と悩みに悩んだ。背中を押してくれたのは、ソニックを生み出し、育て上げたセガのチーム。「“やります”とお返事する前に、まずはセガのチームの方々に僕の声の演技を見ていただこうと思って。ディレクションをいただきながら、ソニックを作り上げていってOKをいただけたことで、覚悟を決めることができました」。
 

 収録にあたっては、事前に発声のトレーニングをし、ソニック役に挑んだ。ソニックを演じる上で心掛けたのは、「スピード感」とのこと。「めちゃくちゃ早口なのかと言われれば、そういうわけでもないんです。早口にせず、スピード感を生むために大事だったのは、“緩急”。お客さんが聞いていて気持ちいいリズムやメロディ、テンポ感を探って。それこそが、ソニックの軽やかさ、小気味良さにつながると思いました」。全身全霊でソニック役に立ち向かい、「集中していたので、半分くらい記憶がありません(笑)。体力もかなり使いましたね」とすがすがしい表情を見せていた。

◆恩師・山寺宏一のフィールドで共演する喜び

 ジム・キャリーが演じるドクター・ロボトニックの日本語吹き替えを担当するのは、山寺宏一。ソニック役についてお褒めの言葉をくれた山寺だが、中川にとっては中学2年生の時から2年間、テレビ番組『おはスタ』(テレビ東京)で共演し、「ずっと見守ってくれている、恩師であり、お父さんのような人」という特別な存在だ。「今回、声優という山寺さんのフィールドでご一緒させていただくことができて、すごくうれしくもあり、緊張感もあって。山寺さんは『おはスタ』以降もずっと、僕の作品を観てくれていて、会うたびにいろいろと声をかけてくれるんです」。

 山寺から学んだのは、「伸び伸びと、楽しむことの大切さ」。「『おはスタ』ではいつも優しく見守ってくださって、伸び伸びとやらせてくださった。自由に、自分らしくやることの大切さを教えてもらいました。“本人たちが楽しんでいないと、見ている人たちも楽しめないのでは”ということを、山寺さんの背中を見てすごく感じました。山寺さんはモノマネをやったり、笑わせてくれたりと、いつもリラックスさせてくれた。僕たちにとっても、収録が好きな時間になるようにしてくれたんです」と感謝があふれ出す。


◆人生の半分を超えた役者人生 やめたいと思ったことは一度もない

 10歳から映像の現場を経験し、「役者業が、人生の半分を超えました」と22歳の若さにしてすでに10年以上のキャリアを持つ中川。「学生の頃は、俳優業と学生生活のバランスやギャップに心が追いつかないときもありました。でも“この仕事をやめたい”とは一度も思ったことはないんです」とキッパリ。いつも前進する力となるのは、“現場が好き”という揺るぎない思いだ。「初めて現場に行った日のこともよく覚えているんです。大人がたくさんいて、その中に僕のような子どもが飛び込んで。でも現場では、子どもであっても、ものづくりをするメンバーの一員なんです。現場に来る以上は、子どもであっても求められることがある。それってすごく刺激的なことですよね。今でも“現場が好き”という思いと、“楽しい”という思いは尽きません」。

 “超音速”が武器であるソニックだが、中川にとっての武器は?と尋ねると「凝り性なところですね」とニッコリ。「趣味も突き詰めてしまうタイプ。ハマったらとことんやりたい。“格好だけ”と言われるのがイヤなんです。役者業もそうですし、もっともっと突き詰めていきたいです」。爽やかな笑顔に、ストイックな役者魂をみなぎらせる中川大志。『ソニック・ザ・ムービー』にもその真摯(しんし)な姿勢がたっぷりと注ぎ込まれている。(取材・文:成田おり枝 写真:高野広美)

 映画『ソニック・ザ・ムービー』は、6月26日公開。

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