「だから製作会社を始めたの」 女優マーゴット・ロビーの情熱 プロデューサーとして女性制作者を支援

映画
マーゴット・ロビー、『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』インタビュー
プロデューサーとしての顔も持つマーゴット・ロビー (C)KaoriSuzuki

 大ヒット映画『スーサイド・スクワッド』のハーレイ・クインが、最新作『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』で帰ってきた! モラルゼロで暴れまくる“悪カワ”ヒロインを演じるマーゴット・ロビーは、まばゆいばかりの美ぼうもさることながら、29歳にして2度のオスカーノミネートを誇り、自身の映画製作会社も持つ実力派。本作のプロデューサーも務める彼女に、映画製作者としての思いを語ってもらった。

■「女性アンサンブルのアクション映画が、市場にほんの少ししかない」

 寄せ集めのスーパーヴィラン(悪党)たちが活躍する『スーサイド・スクワッド』(2016)で、ひときわ輝きを放っていたのが、ジョーカーの恋人で天真らんまんでセクシーな極悪ヒロイン、ハーレイ・クインだ。本作では、ハーレイを主人公に、“ガール・ギャング”(お互いを支え合う女友達のグループ)たちが大暴れする。なぜ今、女性が主人公のスーパーヴィラン映画を製作したのか。

 「『スーサイド・スクワッド』を監督したデヴィッド・エアーに、『ハーレイには女友達が必要。私たちは、ハーレイと一緒に行動する女の子たちを連れて来る必要があるわ』って言い続けていたの」と話すマーゴット。そして「女性アンサンブルのアクション映画が、市場にほんの少ししかないということに気づいていた」とプロデューサーとしての顔ものぞかせる。

 ハーレイというキャラクターを語る上で外せないのが、ジョーカーの恋人というアイデンティティだろう。しかし本作では、大胆にもこの部分を取り去った。ジョーカーという“保護”を失ったハーレイは、結果、強敵と対峙(たいじ)することとなる。「だから今回は、彼女の自信には不安定なところがあると思う。少し生意気さを失ったと思うわ。それを否定するように、自分には自信があって、男なんて必要ないということを見せようとしているの。でも本当は、まだそんな風には感じていない」と、前作との違いを指摘する。そんなハーレイの助けになるのがガール・ギャングたちの存在だ。

■「スタジオとか投資家が女性たちにお金を使わないと」

 マーティン・スコセッシ監督、レオナルド・ディカプリオ共演の『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)でブレイクしたマーゴットは、その翌年、映画製作会社ラッキーチャップ・エンターテイメントを立ち上げた。女優として『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』や『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』、今年のアカデミー賞にノミネートされた『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』や『スキャンダル』など、賞レースをにぎわせる話題作に出演する一方で、プロデューサーとしても次々作品を発表している。このハードワークを指摘すると、「私は眠らないの(笑)」と茶目っ気たっぷりに答えてくれた。

 『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』に続きマーゴットが主演・プロデューサーを務めた本作では、女性が監督と脚本を務めている。「そうなの。この映画にはガールパワーがたくさんあるわ。私はそういうアイディアを最初に売り込んだし、プロデューサーとして、誰が映画に関わるかについて発言権があったの。だから私はこのプロジェクトに適切なチームを作っていくことができたのよ」と胸を張る。

 「#MeToo」や「Time’s Up」といったムーブメントが起こってから約2年半が経ち、ハリウッドにおける女性の扱いに変化を感じるというマーゴットは、男女の不平等を訴える段階から、さらに一歩前進していると話す。「スタジオとか投資家とか、お金を持っている人々が(ただ話すだけじゃなく)女性たちに投資していくようにならない限り、何も変わらないわ。私たちは、常にそういうアジェンダを押し続けないといけない。だから私たちは製作会社を始めたの」と、これからの課題と、それに立ち向かう意志を語った。ちなみに彼女の製作会社では、女性脚本家たちを支援するプログラムを始めたところだ。

■シャーリーズ・セロンと意見交換

 現在ハリウッドでは、シャーリーズ・セロンやリース・ウィザースプーンなど、プロデュース業に進出する女優が増えている。シャーリーズとは、彼女がプロデュースした『スキャンダル』で共演し、『アメリカン・レポーター』で共演したティナ・フェイもプロデューサーとして活躍する女優の一人。「一緒に仕事をした多くの女優に尋ねたわ。シャーリーズに初めて会ったとき、彼女の会社がいろんなことに対してどのように対処しているのか。女優としての仕事と、プロデューサーとしての仕事のバランスをどうやって取っているのかの話を聞いた」という。「私はいつでもだれにでも貪欲に尋ねるの。私自身、学ぶことが好きだし、学ぶべきことがたくさんあるのよ」と話す彼女。マーゴットには、スクリーンの外にも心強いガール・ギャングがいるようだ。(取材・文:寺井多恵)

 映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』は公開中。

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