木村拓哉、“教場”を通じて注いだ「全力の愛情」 “教え子”たちとの絆を明かす

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『教場』木村拓哉インタビュー用写真
スペシャルドラマ『教場』で主演を務める木村拓哉 (C)フジテレビ

 俳優の木村拓哉の白髪のビジュアルが放送前から話題を呼んでいるスペシャルドラマ『教場』(フジテレビ系/1月4日、5日2夜連続21時)。警察学校の冷徹な教官役という、これまで演じてきた役柄とは異なる立場、内面を抱えた主人公を演じ、作品を背負った木村は、警察学校の教え子役の若き俳優陣との撮影の日々を「ドキュメンタリーのようだった」と振り返る。

 本作は、長岡弘樹の警察小説『教場』が原作で、シリーズ作品初の映像化。警察学校という密室の中で、木村演じる教官・風間と生徒たちとのさまざまな人間模様が描かれる。

 自身が演じた風間公親について「(警察学校という)エネルギーに満ちあふれている環境で、その人だけどこか無機質で、みんなが脈打っているのに、彼だけは生物ではなく“静物”としてそこにいるようなイメージ」と語る木村。

 風間が時に見せる非情な一面、規律と上下関係に何より重きを置く警察学校のあり方は一見、前時代的なものにも映るかもしれない。だが、風間や生徒たちの姿を通じて、いまの世の中に、本当の優しさとは何か? を問いかける。

 「僕が小学生の頃は道徳の授業で『相手のことを考える』『相手の痛みを知る』ということを学んだけど、いまはそれがスキップされている部分があると思う。ダブルタップで『いいね!』ができて、『これ好き』『これ嫌い』『これキモい』といった言葉が空中を飛び交っているけど、そこには責任が一切生じない。そんな今の時代に、風間公親は全てに対して自分で責任を取ろうとしている。それは、ちょっと言葉は重いけど『全力の愛情』だと思います」。

 「“中江教場”出身の木村拓哉です」――。

 最初の顔合わせの場で開口一番、木村はそうあいさつしたという。“教場”とは警察学校で学級を意味する言葉。

 本作の演出・中江功は、20代前半で木村が出演したドラマ『若者のすべて』以来、『眠れる森 A Sleeping Forest』、『空から降る一億の星』など数々のヒット作を共に世に送り出してきた、木村にとっての“教官”である。

 冗談めかしつつ発した言葉からも、木村の強い思いがうかがえるが、同時にそれは、中江の現場の“先輩”として、若手俳優たちを導いていくという強い決意の表れでもあったのかもしれない。

 撮影前、生徒たちの所作訓練が行われたが、木村はわざわざその見学に足を運んだという。

 「炎天下でみんな『気をつけ』『休め』を繰り返すだけで脱水症状を起こすんじゃないかってくらい汗をかいているんです。自分はやることもないまま『大変だな』と傍観していたんですけど、見ているうちに『(自身のあり方が)ちょっと違うな』と思って、スタッフに連絡して風間の衣装を全部用意してもらったんです」。その後、衣装に袖を通した木村は、生徒たちのもとへ歩み寄り、訓練の状況を尋ねることもあった。

 そんな“木村教場”とも言うべき教官と生徒たちの関係は、その後の撮影の現場でも続いた。「学級長が『起立』と言ってみんなが立つんだけど、『いま遅れたよな? やり直し』って監督がカットを掛けなくともやっていました。台本という設計図、それぞれに与えられた役と設定がありつつ、その役になった上でドキュメンタリーを撮っているような感じでした」と明かす。

 木村がどんな姿を見せてくれるかという期待はもちろん、“木村教場”を経験した若き俳優たちがそこで何を得て、この先の道をどう歩んでいくのか? 楽しみがまたひとつ増えそうだ。(取材・文:黒豆直樹)

 フジテレビ開局60周年特別企画『教場』は、フジテレビ系にて1月4日、5日2夜連続で21時より放送。

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