吉岡里帆、“スポ根”イメージ脱却し「滑らかでしなやかな女性になりたい」

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吉岡里帆、舞台『FORTUNE』インタビュー
吉岡里帆、舞台『FORTUNE』インタビュー  クランクイン!

 映画、ドラマ、声優と2019年もフル活躍を見せた女優の吉岡里帆。2020年は念願の舞台作品への出演から幕を開ける。映像作品のイメージが強い吉岡だが、実は女優活動のスタートは演劇。原点回帰ともいえる作品に臨む吉岡に思いを聞いた。

 本作はトニー賞、オリヴィエ賞などを受賞したイギリスを代表する劇作家、サイモン・スティーヴンスの新作。禁断の取引で悪魔に魂を売った男のてん末を描いた『ファウスト』を現代のロンドンの映画業界に置き換えた意欲作だ。演出にはショーン・ホームズ、美術・衣裳にはポール・ウィルスと本場イギリスの気鋭のスタッフがそろい、今回が世界初上演という特別な作品となる。

 吉岡にとって3年ぶりとなる舞台出演。「10代の時、初めてこの仕事をやりたいと明確に思ったのが小劇場、学生演劇を見たことがきっかけ」という彼女は、「舞台がやりたいんですとずっと伝えていた」こともあり、「稽古をひとつひとつ積み上げていく楽しさを、すごく噛(か)みしめていて」としみじみと語る。主演の森田剛をはじめ、田畑智子、根岸季衣、鶴見辰吾と芸達者が顔をそろえるが、「今の時点ではとにかく足を引っ張らないように。舞台経験が少ない私が必死にしがみついてやるのは当然なのですが、大先輩の皆さんも同じように懸命に稽古に取り組まれていて。一緒に作り上げるという感覚を持たせてくださるのがうれしいです」と充実した毎日を送っている様子。

 演じるマギーは、主人公・フォーチュンが好意を抱く、若くして成功を収めた映画プロデューサー。自身の役どころについては、「自信を持った女性。ピュアがゆえに動じない、ブレない人物ということを大事にして演じたい」と語る。だが一方、「自分自身に打ち勝っていかないといけないキャラクターなんです」とも。「悲しみを抱えていたり、何かと戦っていたりするキャラクターに対してはアプローチしやすいのですが、マギーのような人を演じるときには尻込みしてしまいます。そこを突破する強さを自分の中に見つけないと」と意欲を見せる。

 「私にとって舞台は、“これを観れるから頑張ろう”という生活の楽しみ。舞台を観ている最中は、いろいろな考え事も消えていく。夢の世界につれて行ってくれるものなんです」と語る吉岡。舞台に対する愛があるだけにその怖さも実感しているそうで、「お客様の貴重な時間を3時間とかの長時間いただくことになるので、おもしろいものをお見せしないといけないなと思って。難しいですよね…」。だが「お客様と距離が近く、こちらが伝えたいことがダイレクトに伝わり、反応がすぐ返ってくるのがこれ以上ない魅力だと思います。稽古でも、みんなで話し合って作品が少しずつ良くなっていくことを日々実感できて本当に楽しいです」とすでに舞台の魅力のとりこのようだ。

 幅広い活躍を見せた2019年は「自分のずっとしたかった仕事に近づけた年」だった。「目の前にある仕事を全力でやることを意識して過ごしました。一歩一歩真剣に取り組んだ先に、自分のやりたい夢があると思っているので、それが形になってきてうれしい」とほほ笑む。だが“もっと肩の力抜いて!”と言われることもあるという。「滑らかでしなやかな女性に憧れますし、余裕のある人になりたいんですけど、今は自分からそういう感じが生まれてこなくて…。スポ根みたいに見えるんだと思います(笑)」と謙遜。

 2020年は「日常生活やお仕事をしていく中で見落としていたものや、忙しくしすぎて通り過ぎていたものをちゃんとすくいとるような、丁寧な一年にしたいです。そんな一年がこの作品でスタートすることは幸先いいなぁと感じています」とうれしそうに目を輝かせた。原点ともいえる“演劇少女”に戻った吉岡の新しい幕開けとなる作品になることは間違いなさそうだ。(取材・文:編集部 写真:松林満美)

 PARCO PRODUCE 2020『FORTUNE』は、1月13日~2月2日まで東京芸術劇場 プレイハウスにて、2月7日~9日長野・まつもと市民芸術館 主ホールにて、2月15日~23日大阪・森ノ宮ピロティホールにて、2月27日~3月1日福岡・北九州芸術劇場 大ホールにて上演。

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