アンジュルム・中西香菜、「甘えてはいけない」グループ卒業を決めた理由 <卒業目前インタビュー前編>

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12月10日の卒業ライブで約8年間のアイドル人生に終止符を打つアンジュルム・中西香菜
12月10日の卒業ライブで約8年間のアイドル人生に終止符を打つアンジュルム・中西香菜  クランクイン!

 和田彩花、勝田里奈の卒業が続いたハロー!プロジェクトのアイドルグループ・アンジュルムに衝撃が走った。勝田の卒業コンサートからわずか5日後、9月30日に前身のスマイレージ時代からを知るサブリーダー・中西香菜が卒業を発表したからだ。12月10日に東京・豊洲PITでの卒業コンサートを行う中西にグループ卒業を決めた思いとこれまでの活動を振り返ってもらった。

■卒業を考えたきっかけと将来への思い

 中西卒業の公式発表から2日後、10月2日に「どう伝えたらうまく伝わるのか、素直なことを伝えられるのか」と迷いをにじませながらも、自身のブログで卒業に対する思いをつづった中西。昨年12月から3月にかけて、左アキレス腱付着部炎によりグループの活動を離れていた時期に、卒業が頭をよぎり始めたと打ち明ける。

 「休養中は自由に歩けずにいて、一人で自宅で過ごしていたときにふと『自分の一番優れているものは何か』を考え始めたんです。それに、当時は22歳になる直前だったのもあり、周りにいる大学生の友達から就職の話が聞こえてきました。メイクが好きだから美容関係に進むとか、料理が好きだから飲食関係で働くという進路の話を聞いているうちに、だんだんと焦りを感じたのも卒業を考えたきっかけでした。

 ちょうどその頃、事務所の方に将来のことを相談しました。事務所の方は『(卒業は)次の進路を明確にしてからの方がいい』と説得してくれましたが、私は不器用だからなのか、何かへ集中しているときに他のことを考えるのが苦手なので、思い切って卒業をしようと決断しました」と当時の心境を振り返る。

 「決して、アンジュルムが嫌になったから卒業するわけではないんです。メンバーと一緒に過ごしている時間は楽しいし、何よりも環境が温かくて。だだ、自分の中にどこか『優しい環境に甘えてはいけない』という感情があったのも本音で、厳しい世界に身を置かなければと、危機感を募らせたのも卒業を決めた一つの理由でした」と経緯を語る。

 卒業後について中西は、「芸能界を離れますが、その先の進路はまだ決まっていません。ひょっとしたらまたファンの皆さんとお会いする仕事へ就くかもしれないし、料理や映画といった自分の興味に沿った世界で働くかもしれないけど、いろいろなことに挑戦して、自分に合う仕事を見つけていきたいと思っています」と話す。

■卒業を伝えたときのメンバーの反応

 卒業を決断した背景には彼女なりの“自立心”も見えるが、一方で、グループへ残るメンバーたちの反応はどうだったのかが気になるところだ。実際に報告したのは、9月25日に神奈川・パシフィコ横浜で行われた勝田の卒業コンサートからわずか3日後にグループが出演したイベントの本番直後だったという。

 「メンバーに伝えたのは、ファンの皆さんとほぼ同じタイミングでした。はっきりと卒業を決めたのは8月の後半でしたが、りなぷー(勝田)の卒業がひと段落してからでなければ、メンバーのみんなもきっと動揺してしまうだろうという思いもあったので、なかなか言い出せずにいたんです。

 あるイベントの本番後にまず、マネージャーさんが『ツアー(開催中の2019年夏秋ツアー『Next Page』)で12月10日の豊洲PIT公演が追加されました』と説明してくれました。そして『そこで…』と話を振ってくれたので、私の口からみんなに『その日に私が卒業します』と伝えました」とメンバーに卒業を打ち明けたときの状況を語る。

 メンバーの反応はというと「その瞬間の感情は察するしかないけど、卒業までの日数が約2ヵ月弱と短かったのもあり、メンバーはみんな言葉が出てこないほど驚いていて…。後輩のみんなが涙ぐんでいたんですけど、気持ちを整理するまでに時間がかかったのか、1週間くらいしてからLINEで『寂しいです』『残りの時間も少ないのでたくさん思い出を作りましょう』とメッセージをもらいました。

 ただ、同期のタケ(リーダー・竹内朱莉)には前日に伝えていたんです。報告したときは『いつかは卒業すると思っていたけど、もうすぐだね』と返してくれて、そのときタケは『大丈夫だから』と言ってくれました。でも、その後のブログで『唯一の同期がもう居なくなってしまうのか』と寂しさをにじませていたのをみて、心配になったのも本音でした。

 正直、今年は6月に和田(彩花)さんの卒業があり、7月に新メンバーの橋迫鈴ちゃんが入ってきたばかりなのにりなぷー、私と卒業が続いていることへの申し訳なさもあるんです。でも、交流がなくなるわけではないので、みんなを何らかの形でサポートしたいとも考えています」

■“劣等生”の自覚とメンバーへの遠慮 …そして、意識が変わったきっかけ

 中西は2011年、グループ前身のスマイレージの二期メンバーとして加入。同期メンバーで唯一、芸能活動の経験もないままにオーディションで一般からの加入だったこともあり、加入当初、プロデューサーだったつんく♂が「一番の劣等生」と評価していたのは象徴的な逸話だが、今でも自分の中にその言葉はあると話す。

 「いまだに自分は劣等生なんです。実は、最新シングルでも後輩メンバーよりダンスを覚えるのが遅かったほどで…。ただ、スマイレージに加入した頃は今よりももっとできなかったし、毎日のように居残りして、ダンスの先生に付きっきりで教えてもらっていたのも鮮明に覚えています。

 振り返ると、当時は14歳で若かったのもありがむしゃらでした。ダンスを覚えることが生活の中心になっていて、寝る直前まで振り付けを確認するためにレッスン動画を観て、少し寝たら早起きしてまた確認して…。休憩時間やご飯を食べる時間も惜しみながら、必死に練習していました。

 当時のレッスン動画をたまに見返すのですが、あの頃の自分はとにかくヤバくて(笑)。簡単なステップすら踏めないほどで、ずっと先生から『今までで一番ダンスができていないメンバー』と言われていたし、ハロプロ史上で最強に“できない子”だったなと思います」と自身を振り返る。

 周囲に追いつけずに自信が持てなかった一方で、活動に対しては「スマイレージに入れただけで『ありがたい』と、どこか受け身なところがあった」と話す中西。しかし、加入から2年弱でようやく大役をつかむ。彼女のセリフから始まり、故郷の色をかもす大阪弁を取り入れた楽曲『ヤッタルチャン』(2013年リリース)を境に、意識は変化していったという。

 「この曲をいただくまでは、メンバーに遠慮する気持ちもありました。私はあくまでも引き立て役だから他のメンバーに目立ってもらえればいいと考えていたし、根っからの性格もあるのか、心の中では自分なんてと思っていた気もします。

 でも、初めて自分が目立つパートを任せてもらったときに、ファンの皆さんがすごく喜んでくれたんです。それまでは端っこで踊っていたし、歌割りもほぼない状態で満足していたけど、それだけでは駄目だったんです。ファンの方から『やっとだね!』と声をかけられたときに、アイドルの仕事は自己満足ではいけないと気が付いて、応援してくださる方に喜んでもらわなければ意味がないと考えるようになりました」。(取材・文:カネコシュウヘイ 写真:松林満美)

―― インタビュー後編(11月18日掲載)では、アンジュルム改名後の活動を振り返ります

【新曲】「私を創るのは私/全然起き上がれないSUNDAY」 11月20日リリース

グループ通算27枚目。新メンバー橋迫鈴が初参加、中西香菜にとっては最後となる現11人体制では最初で最後のシングル。アンジュルム第2章のスタートにふさわしい、切なくもエッジの効いたナンバー。

【ライブ】
□アンジュルム ライブツアー 2019夏秋「Next Page」
11月23日(土・祝)鹿児島・CAPARVO HALL 14時30分開演/18時00分開演
11月24日(日)  大分・DRUM Be-0 12時30分開演/16時00分開演
11月30日(土)  福岡・LIVE SPOT WOW! 14時30分開演/18時00分開演
12月1日(日)   広島・広島CLUB QUATTRO 13時30分開演/17時00分開演
12月7日(土)  新潟・NEXS NIIGATA 13時30分開演/17時00分開演
12月8日(日)  山梨・甲府KAZOO HALL  14時開演/17時30分開演

□アンジュルム ライブツアー 2019夏秋「Next Page」
~中西香菜卒業スペシャル~
12月10日(火)   東京・豊洲PIT 18時30分開演

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