玉城ティナ、思春期の“もやもや”に共感「今でも常にもがいています」

映画
20190921玉城ティナ インタビュー
玉城ティナ  クランクイン!

 雑誌「ViVi」の専属モデルを卒業し、女優業に本腰を入れ始めた玉城ティナ。『Diner ダイナー』での完璧なウエイトレス姿がまだ印象に残るなか、今度は「クソムシが!」と暴言を吐く強烈なキャラクターを演じ切った。『スイートプールサイド』『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』も映画化された押見修造の代表作ともいうべきコミックを、伊藤健太郎主演で映画化した『惡の華』。主人公に大きな影響を与える女子高校生を演じた玉城が、思春期の“もやもや”への共感を語った。

 鬱屈(うっくつ)とした日々を過ごす中学生の春日(伊藤)が、あるきっかけから同級生の仲村(玉城)と主従関係に置かれ、やがて奇妙な絆を育んでいく。原作が発売された当初から読んでいたという玉城は、「中学生、高校生を描いた青春漫画として、今までに読んだことのない作品だと思いましたし、仲村佐和は今までに会ったことのない女の子でした」と漏らす。

 これまでにアニメ化、舞台化もされてきている同作。それだけファンの多い原作だと同時に、強烈な個性を持ち、一見、傍若無人な仲村は、映画という映像世界では成り立たせるのが難しい役柄だ。しかし玉城は、オファーを受けることへの躊躇(ちゅうちょ)が一切なかったという。

 「難しいといった気持ちは全然なかったです。むしろ意欲が沸いたというか。一種の攻略じゃないですけど、大変な役柄のほうが攻略心が芽生えます。原作があると難しいという方もいらっしゃるかもしれませんが、私にとっては、原作は味方になってくれました」といい、撮影中も「全編通して楽しかった」と振り返る。「寒い中で、春日のシャツを引きちぎってズボンを脱がせて裸で立たせたりとか。なかなかないですよね。楽しかったですよ。伊藤さんは大変そうでしたけど(笑)」。

 春日に、嬉々としながら変態的な要求をしていく仲村。大きな目を見開きながら、春日を殴り、蹴り、暴言を繰り返す仲村を演じきった玉城は、原作コミックから抜け出したようだ。

 「キャラクターが強烈というのはありますが、その裏にあるピュアな物語だと思っていたので、そうした気持ちで臨めば大丈夫だと思っていました。だから、仲村に対して嘘はついていません」と語る。また本作では思春期の“もやもや”やイライラした、ぶつけようのない思いを描いているが、玉城もそうした気持ちは分かるという。

 「自分に対してはもちろん、人や環境といったすべてのものが何かと目についてしまう。いろいろとふさぎ込んだり考え込んでしまったりする時期は私にもありました」と思い起こし、さらに「今でも常にもがいています」と告白する。

 「お仕事に対してもそうです。なんとなくずっと急いでいる感覚があります。まだできるんじゃないか、もっとできるんじゃないかって。だからもやもやというか、自分への期待感なのかもしれません。それは悪いことではないので、保つようにしています。それから、自分の中でしか解決できない問題というのはあるし、そうした問題に直面して自分の中で考えることは大事なことだと思うので、ふさぎ込んだりもがいたりという時間も、なくそうとは思いません」。

 10月に22歳を迎える玉城。まだまだ若いが、とても落ち着いた印象だ。『地獄少女』『AI崩壊』と話題作が控える彼女。今後は「すっごく明るいコメディーもやりたいですね」と笑いながら、『惡の華』公開へ思いを向けてほほ笑んだ。

 「いま思春期の方たち、かつてを思い返して観る方たち、皆さんがこの作品を通じて何を思うのか、とても興味があります。どんなことを感じるかもそうですし、誰の目線になって観るのかも気になります。ぜひ何度か観てもらって、仲村の、実はかわいらしい部分にも触れてもらえたらと思います」。(取材・文:望月ふみ 写真:松林満美)

 映画『惡の華』は9月27日より全国公開。

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