筒井真理子、素顔は“おとぼけ” 「自分の年齢のことも忘れちゃう」

映画
『よこがお』筒井真理子インタビュー
優しい笑顔から色気あふれる横顔まで、さまざまな表情で魅了する筒井真理子  クランクイン!

 映画『淵に立つ』で第69回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞し、世界で注目を集めた女優の筒井真理子と深田晃司監督が再タッグを組む。深田監督と共に筒井が新たに挑んだ『よこがお』は、ある事件をきっかけに「無実の加害者」に問われた女の絶望と希望を描いた作品だ。「大変な役だった」と苦笑いを浮かべた筒井が、本作での役作りについて語った。

 本作は、「演技者としての天才的なセンスを持つ」と筒井を称える深田監督が筒井を再び主演に迎えて描く、再生の物語。筒井は、周囲の信頼も厚い訪問看護師で婚約者もいる幸せな日々から一転、ある事件によってすべてを失う女性・市子を演じる。

 『淵に立つ』では13kgもの増量をして、こん身の演技を見せた筒井だが、当時は「精神的にもすごく追い込んだんです。体重も急激に増やしたので終わったときは『もう食べなくていいんだ』ってホッとしたし、やりきった気持ちがありました」と話す。「でも、時間が経つにつれて、また追い込まれたいなって気持ちがムクムクと出てきて…(笑)」。

 その気持ちに呼応するかのように、深田監督と訪れたカンヌ国際映画祭で「まだこれがゴールじゃない」という話が上がった。そして迎えた本作。「監督は優しい方なんですが、台本を読むと大抵、大変な役」と筒井が苦笑いする本作は、重厚なヒューマンサスペンスだ。筒井は本作では「繊細にやつれていく」さまを作り込んだと明かす。

 「『淵に立つ』のときは、前半部分と後半部分の撮影の間に3週間ほど空きがあって、その間に体重を増やすことができたんです。でも、今回は演じながらやつれていかなければならなかった。台本の流れ通りに撮影できるわけではないので、どの程度疲弊していればいいのか、分からなくなってしまうんです。なので、台本に市子の状態を表すお花を描き込んで、それがわかるようにしていました。このシーンは2枚目の花びらが落ちてしまった(その絵が描いてある)から、夕飯を抜いて疲弊しておこうとか、その台本を見て市子の状態を調整していました」。

 役作りでは、まずはその人物の土台となる部分を突き詰めて考えるという筒井。市子には百合をイメージして演じたと振り返る。

 「市子は、ピーンと伸びた白百合だと思ったんです。劇中ではリサを名乗る人物にもなりますが、リサになったときは、ポツポツと黒い点のある鬼百合のイメージ。市子はいろいろとあってくたびれて、変わっていきますが、それでも本質、根っこは変わらない。それをイメージして演じました」。

 また、本作では疲弊した姿を見せながらもその若さと美しさは際立って見える筒井。若さの秘けつを尋ねてみると、「よく人から『おとぼけ』だって言われるんですが、そのボケているのがいいのかも」とキュートな笑顔を見せてくれた。

 「自分の年齢のことも忘れちゃうし、なんでも『まあ、いっか』って思ってしまう。そういう楽観的なところがいいのかもしれません」。

 苦しみ、過酷な道を歩む市子を体当たりで演じた筒井の熱演は圧巻。重くねっとりとした世界の中に立つ、白百合のような筒井の姿に注目だ。(取材・文:嶋田真己 写真:高野広美)

 映画『よこがお』は7月26日より全国公開。

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