神木隆之介、“直感を信じた役づくり” 初のラブストーリーでリアルを追求

映画
映画『フォルトゥナの瞳』に出演する神木隆之介にインタビュー
映画『フォルトゥナの瞳』に出演する神木隆之介にインタビュー  クランクイン!

 25歳の若さにして20年以上のキャリアを持つ俳優の神木隆之介が、初のラブストーリーに挑んだ最新主演映画『フォルトゥナの瞳』。死に導かれる恋人を救うため、究極の「選択」に身を投じる孤独な青年を見事に演じ切り、役者として新境地を開いた。本作で4度目の共演となる有村架純をヒロインに迎え、「手をつなぐだけでも照れくさかった」と振り返る神木。これまで見たことのない表情や仕草でラブストーリーに命を吹き込んだそのリアルな演技は、どのようにして生まれたのか? キーワードは「直感力」にあるようだ。

 本作は、『永遠の0』『海賊とよばれた男』などで知られる作家・百田尚樹の小説を『メアリと魔女の花』などの坂口理子が脚色し、『坂道のアポロン』などの三木孝浩監督が映画化した異色のラブストーリー。死を目前にした人間が透けて見える青年・木山慎一郎(神木)が、大切な女性・桐生葵(有村)の悲劇的運命を予知してしまったことから苦悩し、やがて大きな決断を下す姿を活写する。

 劇中、「人は朝起きて夜寝るまで9000回何かを選択している」という印象的なセリフが語られるが、この映画は追い込まれたときの「選択」が1つのテーマとなっている。神木自身、決断を迫られたとき、何を基準に、あるいは何を信じて進むべき道を選択するのだろうか? 「僕はもう直感です。最初にいいな、と思ったものをまず選びます。もちろん、その選択が“ちょっと違うな”と思ったときは変える場合もありますが、そこでまた迷いが生じても、やっぱり直感で再び次の道を選びます」とキッパリ。

 映画やドラマの現場でも、その「直感」を頼りに役づくりをしているという神木。「テストでやらなかったのに本番でやるとか、テストでやったのに本番でやらないとか(笑)。急にピンと来たものがあったら、本番前でも監督に、“ちょっとここ変えてもいいですか?”と突然相談することもある。見え方とか多少の計算もありますが、ほぼその場での思いつき。ただ、その思いつきが奇跡的につながって最終回への伏線になる場合もあって、そのときは役者をやっていてよかったなと思います。ドラマ『家族ゲーム』(フジテレビ系)なんかは、その代表例だと思います」。

 今回、ラブストーリーに初めて挑んだ神木は、「うわべだけの芝居だけは絶対にしたくなかった」と強調する。「だからこそ、恋人同士が交わす何気ない日常会話に徹底的にこだわった」という神木。「慎一郎がどれだけ葵のことを思っているのか。普段の暮らしの中で培われた愛情が観客の皆さんに伝わらないと、慎一郎に突きつけられる“究極の選択”が生きてこないと思ったので」と役への思いを明かす。

 「例えば、ケンカした後に仲直りするところで、“お腹すいたね”“なんか作ろうか?”とたわいもない会話を交わしますが、そういうところに2人の関係性が一番出るので、大事に演じたいと思いました。ある意味、恋人同士の日常会話は、ラブストーリーの一番の醍醐味でもありますから」と熱弁を振るう。さらに、「そういった会話をしながら慎一郎が自然にストレスなく座るとしたら、どんな座り方がリアルなのだろうとふと気になって。鼻をすすったり、眉毛を掻いたり、いろいろ試してみましたが、結局、そこも自分の“直感”を信じて演じさせていただきました」。

 慣れないラブシーンにも果敢に挑んだ神木。「キスをするときの表情や手の角度、架純さんの髪の毛の感じとか、映り方とか…こうしてみると、ラブストーリーって考える要素がとても多い。そして何より、撮影スタッフの“いい画を撮るぞ!”というピリピリ感がものすごかった」と改めてその難しさを実感したという。だが、神木が現場で感じた空気感や自身の想像力、あるいは実体験などから生まれる類い稀(まれ)な「直感力」は、有村の魅力を引き出しながら、リアルな恋人同士の姿として確実にスクリーンで生きているはずだ。(取材・文・写真:坂田正樹)

 映画『フォルトゥナの瞳』は2月15日より全国公開。

エンタメ最新記事一覧

特集

クランクイン紹介
スゴ得コンテンツ会員登録ボタン
クランクイン紹介
スゴ得コンテンツ会員登録ボタン
クランクイン紹介