木村佳乃、「身近にいたら迷惑極まりない」悪女役の魅力は“人間くささ”

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『後妻業』木村佳乃インタビュー
木村佳乃、『後妻業』インタビューフォト  クランクイン!

 「やっぱり悪いものを見たいって気持ちは私も含めて、皆さんにありますよね」――。木村佳乃は楽しそうに笑いながらドラマ『後妻業』の魅力をそう語る。朝ドラでヒロインの優しい母親を演じていた40代の立派な大人の女優が、金やプライドを巡って、同世代の木村多江と罵り合い、ビンタ合戦まで繰り広げるのだから、面白くないはずがない。

 本作で彼女が演じているのは大阪を舞台に、資産家の老人と結婚し、遺産を手に入れる“後妻業”を繰り返す、男をたぶらかす天才・小夜子。やっていることはどう見ても“悪女”なのだが、どこか憎めない魅力がある。
 
 「もちろん、基本的には悪役であり、お金を騙し取るわけですから、やってることは犯罪です。だけど、どこか魅力があって、心に引っかかるんですよね。やっぱり見る人も、バンっと正論を言って正しい行いをするというドラマもいいけれど、悪い人たち、悪いものを見たいって気持ちは強いんだと思います。身近に小夜子みたいな人がいたら、迷惑極まりないですけどね(笑)」。

 もうひとつ、木村が魅力として挙げるのは、小夜子をはじめ、登場人物たちの「人間くささ」だ。十分に“大人”とカテゴライズされるべき俳優陣がキャスティングされている本作だが、決して「大人のドラマ」ではない。別の作品では、若い主人公たちの優しく温かい両親や頼れる上司を演じているような、いい大人たちが、遺産を巡って罵り合い、掴み合う、THE 人間ドラマが展開するのだ。

 「メインの4人(木村佳乃、高橋克典、木村多江、伊原剛志)の中で、42歳の私が一番若いですからね(笑)。連ドラの主役は若い俳優さんといういまの時代、なかなかないことですよ。しかも、やってることは本当に子どものケンカですからね(笑)」。 

 近年では『僕のヤバイ妻』『ファーストクラス』『あなたには渡さない』など、なかなかの“破壊力”を持った女性を演じる機会も増えてきた。本人は、決してイメージチェンジや役の幅を広げるといったことを意識して、作品を選んでいるわけではないという。

 「楽しいですよね(笑)。でも決して『次はお母さんの役を…』とか考えてるわけじゃないんです。ほとんど、お話をいただいた時の『これ面白くなりそう』という直感でやらせていただいてます。今回の役も、原作の小説は以前から読んでいて、映画(大竹しのぶ主演『後妻業の女』)も拝見していたので、後になって『いや、これは相当大変だぞ…』って気づきましたけど(苦笑)。でも、最初の直感で『面白そう』と思って『やります』と。それだけですね。もっと言うと、お話をいただいて『面白い!』と思っても、私の方がどうしても子育てなどで時間を空けることができずに、泣く泣くお断りさせていただく場合もあるんです。それはすごく残念ですけど、ご縁がなかったということで、それも含めて巡り合わせだと思って、楽しんでやらせてもらってます!」。

 ちなみに、そんな彼女も「今後、挑戦したい役は?」と聞かれた時に、必ず言っている答えがあるという。

 「私、『ハリー・ポッター』シリーズや『マレフィセント』みたいな、魔法が出てくるファンタジー映画が大好きなんです! 魔法をかけたり、背中から羽が生えたり(笑)。言い続けてるんですけど、なかなかお話が来ないんですよねぇ…(苦笑)」。

 たしかにふわりと地上から数センチ浮いているような彼女の佇まいは魔法使いのようでもある。一方、『後妻業』の小夜子からは、目からビームが発せられそうな、魔法使いに負けない強さも感じるが…。(取材・文・写真:黒豆直樹)

 『後妻業』は、カンテレ・フジテレビ系にて毎週火曜21時放送。

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