<18年10月期ドラマ総括>『中学聖日記』『今日から俺は!!』『大恋愛』意欲作がズラリ 視聴率よりも内容重視!?

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2018年10月期ドラマ総括
『中学聖日記』『大恋愛~僕を忘れる君と』『獣になれない私たち』『今日から俺は!!』『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』『下町ロケット』と意欲作がそろった2018年10月期  クランクイン!

 2018年秋クール(10~12月)は、独自の世界観を前面に押し出した内容重視の意欲作が並び、大きな話題を集めたクールだった。有村架純が主演し、教師と中学生男子の恋愛を描いた『中学聖日記』(TBS)では、有村の相手役を務めた岡田健史がブレイク。同年代から年上のお姉さんまで、女性からの熱視線を集めている。

 『中学聖日記』は、かわかみじゅんこのコミックスを原作に、婚約者がいながら10歳下の中学生の教え子に惹かれていく女教師の禁断の恋を描いた作品。有村演じる末永聖の相手役で中学生の黒岩晶を演じた岡田は、1年かけたというオーディションで選ばれ、本作で俳優デビュー。テレビ出演はもとより、演技経験もない状態から撮影をスタートした岡田が、中学生時代の晶をまっすぐでひたむきな少年として演じ、大きな話題に。ネクストブレイク俳優として、注目を集めている。

 戸田恵梨香とムロツヨシが出演した『大恋愛~僕を忘れる君と』(TBS)も、戸田とムロの高い演技力が相まり、上質なドラマに仕上がった。同作は、若年性アルツハイマーを患った女医・北澤尚(戸田)と小説家の間宮真司(ムロ)による10年にわたる愛の奇跡を描いた純愛ラブストーリー。完全オリジナルの脚本は、“ラブストーリーの名手”と呼ばれる大石静が手がけた。戸田の高い演技力は以前から知られていたが、本作では徐々に病気が進行し、さまざまなことを忘れていくという難病を見事に体現。ムロも、いつものコメディ色を封印し、愛する人を健気に支える姿で視聴者を魅了した。

 福田雄一が脚本を担当し、賀来賢人と伊藤健太郎が出演した『今日から俺は!!』(日本テレビ)も回を重ねるごとに評判を呼んだドラマだ。同ドラマは、累計発行部数4000万部超えの伝説のツッパリ漫画を原作としたコメディーで、80年代初頭のツッパリ全盛期を舞台に、やられたらどんな手を使ってもやり返す三橋(賀来)と、トンガリ頭の伊藤(伊藤)の最強コンビの活躍を描いた。昔を懐かしむ大人たちはもちろん、小学生を中心とした子どもたちにもバカ受け。最終回の放送後には、子どもたちへの影響を懸念した公式ツイッターが「暴力をふるうのがツッパリではありません」と呼びかけたことも話題となった。

 一方で、視聴率で断トツトップを走ったのが米倉涼子主演の『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日)だ。

 『リーガルV』は、弁護士資格を剥奪され、ドス黒い噂に包まれた元弁護士・小鳥遊翔子(米倉)が、“ワケありの弁護士やパラリーガル”を使って、大手弁護士事務所相手に“勝利を賭けた無謀な戦い”を繰り広げていくリーガルドラマ。平均視聴率15.6%を記録し、今期1位を獲得した。

 米倉といえば、「私、失敗しないので」のキメゼリフで知られる『ドクターX』の印象が強いが、その後釜とも言えるドラマが本作だ。『ドクターX』の全話平均視聴率は第2シリーズで23.0%を記録していることから、今期1位をとった『リーガルV』でもその数字を大きく落としたとも考えられるが、そもそも視聴率のとれないこの時代に、15%を超えたのは成功ともいえる数字だ。これで『リーガルV』の続編が作られる可能性も出てきたため、次回、米倉がどの作品に出演するのかにも注目したい。

 視聴率では『リーガルV』に敵わなかったものの、期待値、満足度ともに高かったのが『下町ロケット』(TBS)だ。同作は、池井戸潤・原作、阿部寛・主演でロケットエンジン用バルブシステム開発に力を注ぐ町工場の奮闘を描き、大きな話題を呼んだドラマの続編。前作は最終回の平均視聴率が22.3%を獲得し、2015年度放送の民放ドラマで平均視聴率1位を記録した。今作では、ロケット事業から農業へとテーマを変え、無人農業ロボットのエンジンとトランスミッション開発に乗り出した佃製作所の姿を描いている。追い詰められた弱い立場の町工場が、不屈の精神で大企業に立ち向かっていくという、わかりやすい構図、そして勧善懲悪なストーリー展開で幅広い層から人気を集めた。

 主演・新垣結衣、脚本・野木亜紀子という『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)タッグが話題を呼んだ『獣になれない私たち』(日本テレビ)も期待値が高かったドラマ。仕事もでき、誰からも好かれる深海晶(新垣)と世渡り上手で女にもモテる根元恒星(松田龍平)が出会ったことから、傷つきながらも自分らしく生きるようになる姿を、野木らしいリアルなエピソード満載で描いた。残念ながら視聴率はふるわなかったものの、新垣を始め、松田や田中圭、菊地凛子、黒木華という演技派による演技合戦は見応えたっぷりだった。(文:嶋田真己)

※文中視聴率は全てビデオリサーチ調べ/関東地区

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