『獣になれない私たち』 新垣結衣がメンタル崩壊? シュールな演出で巧みに表現

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【作品以外NG】※レタッチ済 『獣になれない私たち』トークイベント&完成披露試写会 20181007
『獣になれない私たち』トークイベント&完成披露試写会に登場した新垣結衣  クランクイン!

 女優の新垣結衣と俳優の松田龍平が主演を務めるドラマ『獣になれない私たち』(日本テレビ系/毎週水曜22時)。2016年放送のドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』に続く、人気脚本家・野木亜紀子とのタッグが話題の本作だが、第5話では、新垣演じるヒロインのメンタル崩壊を予感させるシーンが描かれた。見る者の目を奪ったシュールな演出に迫りたい。

 第5話。晶(新垣)は京谷(田中圭)の元カノ・朱里(黒木華)と対面。冷静な晶は、感情的になる朱里を見て、自分との違いを改めて突きつけられる。朱里と対面しても事態の進展が見込めない晶は今まで以上に仕事に没頭。九十九(山内圭哉)はご機嫌だが、松任谷(伊藤沙莉)は晶の微妙な危うさに気づいてしまう…。

 これまで晶は、会社に対して業務の改善を打診してきたが、第5話では一転、嫌な顔一つせずに社長の九十九や、新人営業・上野(犬飼貴丈)の代理を淡々とこなしていく。仕事中、晶は童謡『幸せなら手をたたこう』を鼻歌で奏で続けるのだが「幸せなら手をたたこう〜♪」のメロディーに合わせて、画面には暗闇の中で手拍子を“パンパン”と打ち鳴らす手をアップで捉えた映像、音声は晶の鼻歌に、乾いた手拍子の音がかぶさっていく。童謡の牧歌的なメロディーと、乾いた手拍子、さらに暗闇で手拍子を打ち鳴らす謎の手の映像という不思議な組み合わせが、晶の心を覆う寂寥(せきりょう)と諦念を見事に表現している。

 ちなみに第5話の演出は、テレビドラマ演出や映画監督で知られる水田伸生。1981年に日本テレビに入社した水田は、90年代には明石家さんま主演のラブコメディー『恋も2度目なら』(1995)、『恋のバカンス』(1997)を演出。さらに2000年代以降は社会派ヒューマンドラマ『Mother』(2010)やシングルマザーを主人公にした『Woman』(2013)を手掛けるなど、硬軟自在な演出で数々の名作・話題作に携わっている。2018年1月期に放送された広瀬すず主演作『anone』も水田による演出だ。

 脚本家はもちろんのこと、演出家も“間違いない”盤石な座組と言える本作。ドラマは後半に向けて、さらに一筋縄ではいかない展開が待ち構えていそう。波乱の物語を、今後どんな映像で見せてくれるのか目が離せない。(文:スズキヒロシ)

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