石原さとみ、今だからこそ演じられる“野島ドラマ”は「泥臭くいきたい」

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日本テレビ『高嶺の花』石原さとみインタビュー
日本テレビの新水曜ドラマ『高嶺の花』に主演する石原さとみ  クランクイン!

 『シン・ゴジラ』や『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ)、『アンナチュラル』(TBS)など話題作への出演が続き、見る者の記憶に残る、印象的なキャラクターを次々と演じている女優の石原さとみ。31歳になり、女優として円熟味が増してきた彼女が今夏に挑む役柄は、美貌にも才能にも恵まれた華道家だ。

 11日からスタートする石原主演のドラマ『高嶺の花』(日本テレビ系/毎週水曜22時)は、華道の名門「月島流」本家に生まれた令嬢・月島もも(石原)と、商店街の人々に“プーさん”と呼ばれる自転車屋の店主・風間直人(峯田和伸)の格差恋愛を軸にした純愛エンターテインメントだ。

 着物姿の石原は「毎週、怒涛の展開です」と自信をのぞかせる。「脚本を読む時点で衝撃です。ドラマ通の方は、第1話を見て『大体こういう話でしょ』って思うと思うんですけど『そうじゃない!』って言いたいです(笑)。第1話はポップでハッピーな感じですが、回を重ねるごとに怖さが出てきますし、序盤の伏線がどんどん回収されていって面白いのでぜひ見続けてほしいです」。

 今回、石原が強いこだわりを見せたのが、『101回目のプロポーズ』(フジテレビ)や『ひとつ屋根の下』(フジテレビ)など時代を代表するドラマをいくつも手がけてきた野島伸司脚本のラブストーリーという点。一体なぜなのか。

 「泥臭くいきたかったんです。感情を一つにまとめたくなかったんですよね。野島さんが書くラブストーリーは、感情がずっと揺れ動いていて怖くて苦しい。でもそういうものを演じたかったんです。人間の恐ろしさや泥臭さ、残酷さ、甘え、弱さ、潔さ…。いろんな感情を表現できると思ったんです」。

 石原と言えば、数々の恋愛ドラマに出演してファンを魅了し、今や確固たる地位を築いた。当の本人は「明るくオシャレなラブストーリーにはいろいろ出させていただいたなと思っていて、『20代に月9で主演をやりたい』という夢も叶いました」と振り返る。一方で「野島さんが脚本を書いた『ラブシャッフル』(TBS)を見て『この会話劇すごく面白い!』って震えましたし、『薔薇のない花屋』(フジテレビ)を見て『こういうラブストーリーやりたい!』って心底思いました。そうしていろいろ経験して30代に入ってから、野島さんのセリフの意味を自分なりに解釈できる年齢になって今、お話をいただけたことに本当に嬉しく思います」と明かした。

 今回の『高嶺の花』で、野島からは「今のさとみちゃんを書きたい」と言われ、ついに長年の夢が結実した。「この作品を通じて、私と野島さんは“最高のタイミングで出会った”と皆さんに評価してもらえたら嬉しいです」。

 念願の野島作品は、とりわけ感情表現が複雑で「気持ちがクッ!と上がらないと言えないセリフがある」と苦労も少なくない。「野島さんが書き出す人間の感情は、怒っているようで嬉しがってたり、泣いているようで笑ってたり、サラッと言っているけど怒りがこもってたりします。喜怒哀楽の4個にカテゴライズされるんじゃなくて、10個以上に枝分かれしてる感じです。視聴者の皆さんが『えっ、この子、何を考えてるんだろ?』とか『なぜこんな顔してるのかな?』とか、月島ももに振り回されてくれたらちょっと嬉しいです」。

 とにかく話しが止まらず、野島作品への思いがあふれる。ずばり、『高嶺の花』は勝負作なのか。そう尋ねると「思いが強い分、とにかくプレッシャーです。観てくださった方は、この作品を見て毎回驚いてくれる、ゾクってしてくれると信じてます。だから、脚本を読んで感じた感情を視聴者の皆さんへしっかり伝えないといけないというプレッシャーが強いんです。野島さんの紡いだ言葉に、命を吹きかけられるように精一杯演じないと」と気持ちを引き締めていた。(取材・文・撮影:桜井恒二)

 ドラマ『高嶺の花』は、日本テレビ系にて7月11日より毎週水曜22時放送(初回10分拡大)。

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